植物や動物の毛といった自然由来の素材からつくられた天然繊維は呼吸をします。
水を含んで伸びたり、乾燥すると縮んでシワになったり。
使いこむほどに私たちの暮らしになじむその表情をお楽しみください。
吸水性や速乾性、熱伝導率に優れ、ひんやり・さらりとした独特の肌触り。涼しく感じられるので、春夏におすすめです。使えば使うほど、味わいのある風合いへと変わってゆきます。衣服やインテリアに使われる麻はリネン(亜麻)とラミー(苧麻)が一般的です。
リネンの原料はフラックス(アマ科 アマ属)という植物で、フランス、ベルギー、オランダなどヨーロッパを中心に栽培されています。
リネンの素材は細く短く、ソフトでしなやかな風合いです。古くからキッチン、バス、ベッドまわりなど生活のあらゆる場面に使われてきました。ヨーロッパでは下着にも使われたことから、一説にはランジェリー(Lingerie)の語源はリネン(Linen)だとも言われています。
ラミーの原料は苧麻(ちょま、通称カラムシ。イラクサ目 イラクサ科)という植物で、中国、フィリピン、ブラジルが主な産地となっています。
ラミーの素材は太く長いためハリ・コシがありますが、毛羽立ちが多く絡まりやすい特性も。適切な加工が必要なため日本国内で扱える工場は限られています。
リネンと同様に衣服やインテリアに使用されています。
コットンのやわらかい風合いと優れた吸汗性は、デリケートな赤ちゃんの肌着にも使われるほど。薄手のものや厚手のものなどバリエーション豊富で、季節を問わずオールシーズンおすすめです。
綿花のままではふわふわとした状態ですが、撚ることで隣り合った素材が絡まり1本の糸となります。糸になった素材はマカロニ状となっているため、空気を含みやすく保温性にも優れています。
羊毛から作られるウールはふっくらあたたかな肌触りで秋冬におすすめです。調湿作用やシワがつきにくいなど優れた性質をもち、衣服だけではなくインテリアにも使われています。
ウールは毎日使う学生服やスーツに採用されています。ウールの素材はひだで覆われており、ひだを開閉して湿度を調節します。ひだの外側は撥水作用があり多少の雨や汚れを防ぎます。また、弾力性が高いのでシワになりにくく、型崩れしにくい性質も。
自然由来の素材からつくられた天然繊維はデリケートです。人工物にはない、天然素材の特性があります。
自然由来の植物や動物の毛を原料としているため、節(ふし)や糸玉(ネップ)といわれる部分が目立ったり、植物樹皮などが見えることがあります。素材の味としてお楽しみください。
お洗濯をすると色が淡くなったり、長時間日が当ると黄みの色に変化することがあります。時間の経過と共に変化してゆくその過程をお楽しみください。
また、自然由来の植物や動物の毛を原料としているため色ムラが生じることがありますが、品質不良ではありませんのでご安心ください。
このほか、商品ごとの特性がある場合は各商品ページの「お取り扱いのご注意」に記載しておりますのでご確認ください。
また、ご覧いただいている環境により、色の印象が異なる場合があります。